一般社団法人日本音楽療法学会会員の皆さま、第19回日本音楽療法学会学術大会の全容が整いましたので、ご案内申し上げます。
皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

大会長挨拶

大会長 大前 哲彦

第19回日本音楽療法学会学術大会のテーマ「研究と臨床の深化~多様なニーズに応えるために~」は実行委員の課題意識を集約して決めたものですが、背景には国家資格実現のために社会的認知を広げるという目標があり、そのために研究と臨床の結合と深化を目指すというものです。そして「多様なニーズに応えるために」とは、多様な対象者に真摯に向き合うという深化の方向性を表現したものです。

この大会テーマの具体化の第一は研究発表です。この第3次案内を手にされて、いろいろに思いを馳せておられることでしょうが、是非、研究発表にチャレンジしてください。研究発表では、個々の会員による自由研究発表が基本ですが、今回は課題研究発表を募集しています。これは、学会の当面する研究課題をテーマに掲げて集中した研究討議を呼びかけるものです。近畿で開催された第2回大会で課題研究発表「日本の文化土壌と音楽療法」を公募して研究討議しましたが、第10回(神戸)と第11回(宮崎)で継承(「セラピー場面における関係性の展開」と「音楽の共有時空間」の3テーマに)され、第16回(仙台)で一部復活したものの定着していません。これをもう一度、試みまして皆さまに参画を訴えるものです。課題研究発表の蓄積が学会誌の特集になっても良いし、学会誌とは別の学会発刊本になっても良いと思います。これは、多くの学会がやっていることで、本学会を学術研究団体としてバージョンアップする次の一手と言えるでしょう。

また、学術大会の在り方について総会で意見が出されたのを受けて学術大会構成特別委員会が組織され、色々な改善策が審議されましたが、その具体化を図る大会にしようとしています。その第一は、各種の講演が多くて研究発表時間枠が狭く、重なり過ぎて多くの研究討議に参加できない問題の改善です。そのためにも大会長講演を止めました。今後において「大会長講演の実施有無は実行委員会判断とする」ことが理事会で確認されていますが、そもそも学術大会に大会長を置くのは医学系のやり方で、音楽療法士を中心にした本学会には向かないのではないでしょうか。

第二に、講習会に学会本部が企画する枠を設ける第1回目になります。これは、学会本部における各種委員会の活動の中で出てきている喫緊の課題(スーパーバイザーの養成等)に対応した講習を企画できるようにするためです。実行委員会で企画する講習にも、これまでにない独自の工夫を凝らしました。多くの方が申し込んでく ださることを期待しています。

市民講座(公募、参加費無料)を兼ねた学術大会の特別企画:対談「音楽の力」は、世界的指揮者としてご活躍の傍ら、災害被災地の支援や若手音楽家の支援、子どもたちの授業など幅広い視野で活動されている佐渡裕氏を迎え、益子務会員と対談していただきます。また、音楽心理学者の星野悦子氏をお迎えし、音楽療法の理論的基礎となる最新の音楽心理学の知見についての講演も企画しています。「同質の原理」をキーワードにお話しいただく予定で、会員にとって興味深い内容となることでしょう。

そして、公明党音楽療法推進プロジェクトチーム(MTPT)のメンバー(国会議員)に登壇していただく国家資格推進委員会によるシンポジウムもご期待ください。国家資格を具体化する新基軸が提案されます。

最後にビギナーフォーラムの企画です。大会改革について学術大会構成特別委員会から提起され、第18回(高松)から具体化された「ひよこ・ひなどりフォーラム」は、つくば国際会議場で一昨年に開催された第15回世界音楽療法大会でのStudent Events at the 15th World Congress of Music Therapy にも刺激を受け、関東支部大会に学んだ新しい企画です。これをどのように継承するのかに悩みましたが、対象が若手だけでなく社会経験を積んで参画してこられた会員を含みますからビギナーと呼称することにし、大会が開催される支部内のビギナー会員グループが、参集される全国のビギナーを迎えて交流・議論する場としてビギナーフォーラムを企画してもらいました。即ち、ビギナー層を支援するのではなく、主体的に活躍する舞台を用意するという発想です。

本学会の会員として自分と向き合いながら仲間と語らい合える大会を目指します。是非、ご参加を!

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